気になっているから教えて欲しい
書評も交えて紹介していきます
著者:島本理生さんの小説「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」
わたしたちは銀のフォークと薬を手にして
残業も休日出勤もいとわない仕事熱心なOLの知世。そんな彼女の楽しみは仕事で出会った
年上のエンジニア・椎名さんとの月二のデート。江の島の生しらす・雨の日の焼き鳥・御堂筋のホルモン・自宅でのカニ鍋。。。
~小説のあらすじより~
これからの展開がどうなるのか楽しみになってくるあらすじですが
魅力的な食べ物があらすじには書いてあるので食がテーマの小説なのか?と錯覚してしまうほど
では「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」とはジャンル的にどんな小説なのか?
恋愛小説
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」は大人の恋を書いた恋愛小説になっています
仕事熱心なOLの知世。エンジニアの椎名さん。
大人な2人の恋愛がギュッと詰まっていて、大人だからこそ読むべき小説
小説に出てくる登場人物たちは食事が大好きで
話の場面場面では旅先での魅力的な食事の数々が出てきます
読んでいるうちにお腹が空いてきて、実際に食べてみたい連想させるほど
そんな食事の場面で恋愛・展開が大きく動くのもこの小説の特徴とも言えるでしょう
そしてエンジニアの椎名さんには抱えている秘密があります
その秘密を知った時
OLの知世はどう思うのか?2人の恋の行方はどうなるのか?
登場してくる家族・友人はどうなっていくのか?
人は色んな問題・価値観を持っています。そんな事を思い考えながら読んでいくと
この小説をより楽しめると思います
大人だけではなく学生さんも読んで見る価値はある小説です
解説に玉城ティナさん
玉城ティナ:元ファッションモデル・現女優
- 2018年「ういらぶ。」
- 2019年「悪の華」
- 2019年「Diner ダイナー」
- 2020年「AI崩壊」
数々の映画・テレビに出演している若手女優の玉城ティナさんがこの小説の解説に入られています
玉城ティナさんが考える:恋、恋愛とはなにか?人生とはなにか?
人それぞれ考える恋・恋愛は違いますが、有名人の恋愛観を知る機会なんてそうそうありません
女優、玉城ティナさんの恋愛観が小説の解説には深く書いてあります
* 解説は小説の最後に記載してあるので、ぜひ小説を買ってお楽しみください!
小説が出来た経緯
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」はある雑誌でお菓子にまつわる話を書いて欲しいと依頼があり
その依頼で書いたのが本書の最初にある話「蟹と、苺と金色の月」
この話では大人の恋の甘酸っぱさや緊張が短い話の中に詰まっています
そして食べ物やお酒の事が実際に食べているかのように連想させる表現が特徴的
著者:島本理生さんはこの物語を書いて、この2人をこのまま終わらせるのはもったいないと思って
OLの知世とエンジニアの椎名さんの物語が続き、この小説が出来たそうです!
島本理生さんはどんな作家なのか?
1998年、15歳の時に「文芸雑誌 鳩よ!」で作品「ヨル」が小説コンクールに当選し
2001年に「シルエット」で作家デビューを果たす
その後も次々と小説を世に出していて
恋愛小説からミステリー小説といった幅広いジャンルの小説を書いています
(ちなみに小説は小学生の頃から書い始めていたそうです)
芥川龍之介賞やその他の賞といった小説の文学賞で賞候補に選ばれたり・受賞したりしている小説家。
主な受賞
- 群像新人文学賞優秀作「シルエット」
- 野間文芸新人賞「リトル・バイ・リトル」
- 島清恋愛文学賞「Red」
- 直木三十五賞「ファーストラヴ」
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」では食・旅・恋愛をテーマにした大人の恋愛物語です
では、他の作品はどうなのか?
この小説を機に、著者:島本理生さんの作品に興味が出た人は見ていきましょう!
* 代表作と言われる3作品を紹介していきます
小説・代表作 1
2005年発行「ナラタージュ」
小説「ナラタージュ」は恋愛小説でファンからも人気の小説です
そして文学賞の候補に選ばれるなど小説の評価も高く、島本理生さんの代表作とも言われているほど
結婚を決めた工藤泉は結婚相手のかたわらで昔の恋人のことを思い出し回想していた。大学2年生になった泉のもとにかつて想いを寄せていた高校の恩師、葉山貴司から突然電話がかかってきた。。
~ナラタージュのあらすじより~
そしてこの小説は実写映画化していまして(2017年)
キャストは豪華俳優・女優の方々が出演している
- 松本潤
- 有村架純
- 坂口健太郎
- 大西礼芳
- 古舘佑太郎
- 神岡実希
- 駒木根隆介
- 金子大地
- 市川実日子
- 瀬戸康史
映画は知っているけど小説は知らなかったという人は
ぜひ小説も楽しんでもらいたい!
小説・代表作 2
2014年発行「Red」
「Red」は島本理生さん初の官能小説。
元恋人と関係を持ってしまい快楽的になってしまう30代女性の苦悩と愛を濃く描き出している
この小説も恋愛を対象とした文学賞を取るなど作品の評価は高い
結婚し、一人の娘を儲けた村主塔子は、学生の頃からの友人の結婚式に出席、そこでかつて勤めていた会社の上司であり、不倫関係を持っていた鞍田の姿を見つける。塔子は、娘の翠と夫の真とその両親と同居している。。
~Redのあらすじより~
この小説も2020年2月に映画化されています!(R15指定)
こちらの映画もキャスト陣は豪華
- 夏帆
- 柄本佑
- 間宮祐太郎
- 片岡礼子
- 酒向芳
- 山本雅子
- 浅野和之
- 余貴美子
- 妻夫木聡
* 映画と小説では異なる結末になっているため、小説だけ見た人でも映画だけ見た人でも両方を楽しむことが出来ます
小説・代表作 3
2018年発行「ファーストラヴ」
「ファーストラヴ」は2018年に文藝春秋発行のミステリー小説となっています
臨床心理士が、とある事件について取材していく中で現代社会における家族の闇を描いていく長編ミステリー。
複雑に絡まっている事情を解きながら家族の闇とは何か?どんな事情があったのか?
取材を通して見つかる事実を元に真実に迫っていく
臨床心理士の真壁由紀の元に執筆依頼が入る。それは、アナウンサー志望の容姿端麗な女子大生が画家の父を射殺し逮捕後の取り調べで「動機はそちらで見つけてください」と言い放ち。。
~ファーストラヴのあらすじより~
この「ファーストラヴ」はテレビドラマ化し、2020年にNHK BSプレミアムにて放送されました
テレビドラマ化のキャスト陣も豪華(主要人物)
- 真木よう子
- 上白石萌歌
- 平岡祐太
- 津嘉山正種
- 吉沢悠
- 黒木瞳
そして2021年に映画が公開予定になっています(映画の主演:北川景子)
* 映画のキャストは「主演:北川景子」のみで他のキャストはまだ発表されていないので発表され次第、随時更新していきます
まとめ
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」大人の恋愛をテーマにした小説
大人になると色々と難しい問題が出てきます。その中で本人たちはどうしていくのか?
女性だけではなく男性にも読んで欲しい小説になっています
島本理生さんの小説は恋愛小説が多くありますが
「ファーストラヴ」のようにミステリー小説を出すなど
恋愛小説だけではなく、色んなジャンルの小説を読むことが出来ます
小説家:島本理生さんのこれからの小説が楽しみになりました